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大手ビットコイン保有企業であるストラテジー（旧マイクロストラテジー）は、社名変更後初となるBTCの取得を発表した。

ストラテジーは、2025年2月3日から2月9日にかけて、1BTCあたり97,255ドルで7,633BTCを取得した。これは、2月10日（月）に公開されたForm 8-Kの提出書類で明らかになった。

今回のビットコイン購入は、同社が2月5日に正式に「ストラテジー」へとブランド変更を行った直後に実施された。この変更は、同社のビットコインを活用した企業財務戦略への注力を示すものだ。

2020年8月に初めてビットコインを購入して以来、ストラテジーの保有量は478,740BTCに達しており、平均取得価格は1BTCあたり65,033ドルとなっている。

ストラテジーのビットコイン利回りは年初来4.1%

提出書類によると、ストラテジーのビットコイン利回り（BTC保有量と希薄化後発行済み株式比率の変動を示す重要な指標）は、2025年1月1日から2月9日までの期間で4.1%となった。

2月5日には、ストラテジーの2024年のビットコイン利回りが74.3%に達したことが報告されており、2025年の見込みを大きく上回っている。

同社は2024年第4四半期に6億7,000万ドルの純損失を計上したことを受け、2025年のBTC利回り目標を15%へと引き下げた。

さらに、2025年1月1日から2月9日までの間、ストラテジーのBTCによる利益は約18%増加し、18億ドルに達した。これは、2025年の新たな利益目標である100億ドルの約18%に相当する。

2024年、ストラテジーは1BTCあたり140,538ドルの利益を上げ、総額約131億ドルの利益を記録した。

ストラテジー、2025年に32,340BTCを取得

今回の購入により、ストラテジーは2025年に入ってからのビットコイン保有量を大幅に増加させた。2025年2月9日時点で、同社の年初来ビットコイン取得量は32,340BTCに達し、総保有量の約7%を占めている。

過去のビットコイン購入と同様、今回の取得も転換社債販売契約のもとで発行・販売された株式の収益を活用して行われた。

ストラテジーは「21/21プラン」のもと、今後3年間でA種普通株式の発行と販売を通じて210億ドルの株式資本と210億ドルの固定収益証券を調達し、さらなるビットコインの取得を目指している。

1989年にマイケル・セイラー氏によって設立されたストラテジーは、自社を「世界初かつ最大のビットコイントレジャリー企業」と位置付けている。今回のブランド変更は、米国議会が戦略的ビットコイン準備金の導入を推進する中で実施された。

Jan3のCEOであるサムソン・モウ氏によると、マイクロストラテジーの新名称は同社のビットコイン財務戦略に合致しているという。

「マイクロストラテジーが進めていることは、もはや ‘マイクロ’ ではない。だからこそ、‘ストラテジー’ へのブランド変更は非常に適切だ」とモウ氏はコインテレグラフに語った。

• ストラテジー（旧マイクロストラテジー）は7633BTCを追加購入した。
• 同社は現在47万8740BTCを保有している。

マイクロストラテジー（MicroStrategy）から社名変更したストラテジー（Strategy）は、ビットコイン購入を先週一時中断した後、7億4240万ドル（約1114億円、1ドル150円換算）相当を購入し、保有量を47万8740BTCに増加させた。

バージニア州タイソンズコーナーに本社を置く同社は、9日までの1週間で7633BTCを購入した。エグゼクティブチェアマンのマイケル・セイラー（Michael Saylor）氏がX（旧Twitter）で明らかにした。平均購入価格は1枚あたり9万7255ドル（約1459万円）で、これにより全体の平均購入価格が6万5033ドルに上昇した。

ストラテジーは2日までの1週間にはビットコインを購入しなかったが、これは決算週のブラックアウト期間を遵守していたためと考えられる。同社は6日に第4四半期の1株当たりの純損失が3.03ドル（約455円）だったと報告した。なお、前年同期には1株当たり0.50ドルの利益が出ていた。

8-K報告書によると、このビットコイン購入は販売契約に基づく株式売却とストライク（Strike）の永久優先株式募集から得た収益を使用して行われた。

セイラー氏は今回の発表に先立つ9日、ここ数カ月のやり方と同様に再び購入発表を行うことをほのめかしていた。

｜翻訳・編集：林理南

｜画像：Danny Nelson/CoinDesk

｜原文：Strategy Resumes Bitcoin Purchases, Takes Holdings to 478,740 BTC

メタプラネットの株価が過去1年間で急騰している。同社は一貫してビットコイン（BTC）を財務資産として追加しており、マイケル・セイラー氏が率いるストラテジー社（旧マイクロストラテジー）の戦略を模倣している。

ブルームバーグのデータによると、メタプラネットの株価は過去12カ月間で4,800%上昇した。これは、同社が2024年4月にビットコイン財務戦略を発表してからほぼ1年後の2025年2月10日時点のデータである。

同社によれば、2025年1月28日時点で1,762BTCを取得しており、評価額は約1億7,100万ドルに達する。さらに2026年末までに最大21,000BTCを取得する計画を掲げており、これは発行上限の約1,000分の1に相当する。ビットコインの購入を進めることで、メタプラネットは7年ぶりに営業利益を計上した。

メタプラネットは、ストラテジー社が2020年8月から継続しているビットコイン購入戦略を踏襲している。ストラテジー社は、当時13.49ドルだった株価が現在332.60ドルにまで急騰している。同様の戦略を採用する企業にはセムラー・サイエンティフィックなどがあるが、株価上昇を引き起こす場合もあれば、そうでないケースもある。

同社のビットコイン計画に関するプレゼンテーションによると、2024年にメタプラネットの株主数は500%増加し、5万人以上の個人・法人が同社に投資した。Stock Analysisのデータによれば、市場時価総額も同期間に6,300%以上成長した。

市場関係者の間では、ビットコインをバランスシート上の現金保有の代替手段やインフレヘッジとして評価する動きが強まっている。米国では少なくとも16州がBTC準備金の導入に向けた法案を提出し、米国やチェコスロバキアを含む複数の国がBTCを準備資産として活用する可能性を探っている。

CoinGeckoによると、少なくとも32の上場企業がバランスシート上にビットコインを保有している。これにはマイニング企業などの仮想通貨関連企業だけでなく、伝統的な企業も含まれる。

ビットコインは過去52週間で133%上昇しており、こうした流れが後押ししている。CoinMarketCapのデータによると、BTCの市場支配率は60.5%に達し、2022年12月の38%の低水準から上昇トレンドが続いている。

電気自動車メーカーのテスラは、2024年第4四半期にビットコイン（BTC）保有による6億ドルの利益を計上した。これは、デジタル資産の市場価値を企業が財務諸表に反映できるようにする新たな会計ルールの影響によるものだ。仮想通貨業界の幹部らは、新ルールがデジタル資産を担保として活用する企業に新たな資本調達の機会を提供すると指摘している。

テスラのビットコイン戦略

テスラは2021年1月、15億ドル相当のビットコインを購入し、投資家からの賛否両論を巻き起こした。

同社はその後、ビットコイン保有分の70%以上を売却したが、現在も11,509BTCを保有している。アーカムインテリジェンスによると、現時点での評価額は11億ドルにのぼるという。

テスラのCEOであるイーロン・マスク氏は、ビットコインを売却した理由について「資産の流動性を証明し、不確実性のある時期におけるバランスシートの強化のため」と説明していた。しかし、その売却によってテスラは数十億ドルの潜在的なキャピタルゲインを逃すことになった。

現在、ビットコイン価格が97,000ドルを超えていることを考慮すると、テスラが当初購入した39,474BTCの価値は、約38億ドルに達する計算となる。

テスラは時代を先取り

テスラのビットコイン購入は、新しい会計ルールが導入される3年前に行われた。

2023年12月、米国財務会計基準審議会（FASB）は、新たなルールを確定し、企業が財務諸表上で仮想通貨資産の公正価値（市場推定価格）を反映できるようにした。

従来のルールでは、仮想通貨の価格が会計期間中に下落すると、その価値が減損処理され、売却されるまで帳簿上で価値を戻すことができなかった。

この新ルールは2024年12月に施行される。コインテレグラフが以前報じたように、新ルールは2025年以降の企業のビットコイン財務管理に大きなメリットをもたらすとみられる。

「2025年以前のFASBルールでは、企業はビットコインを最も低い歴史的価格で計上しなければならず、未実現利益が帳簿上で隠されていた」と、Xapo Bankの投資マネージャーであるガディ・チャイト氏はコインテレグラフに語った。

「基本的に、公正な会計ルールにより、ビットコインを市場価値に基づいて資産として扱うことが可能になる。これにより透明性と予測可能性が向上し、企業が財務諸表にビットコインを保有しやすくなる」と、Lednの最高投資責任者（CIO）であるジョン・グローバー氏はコインテレグラフに寄せた声明で述べている。

担保としてのビットコイン

新しいFASBルールにより、企業がビットコインを保有し、財務諸表上に報告することが容易になり、デジタル資産を担保とした資本調達の選択肢が広がる。

「ビットコインを売却し課税対象となる取引を発生させるのではなく、企業は保有ビットコインを担保に資本を調達できる」とグローバー氏は述べ、さらに次のように付け加えた。

グローバー氏はまた、現物ビットコイン上場投資信託（ETF）の承認が「ビットコインを財務資産として正当化した」と指摘した。

「ビットコイン保有は通常3%〜4%の利回りを生み出しており、一部の企業財務部門は、増大する借入需要に応じて仮想通貨企業への貸し出しを積極的に行っている」と彼は述べた。

CoinGlassによると、米国の現物ビットコインETFは総資産額で約1,160億ドルを蓄積している。ARK Investは、これらのビットコインETFを「史上最も成功したETFのローンチ」と評価した